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そぶりをやめて
第1章 0日婚 ~当日
もちろん、ムードなんかなんもなくて。
恥ずかしいからと暗闇の中で、すこぶるぎこちなくも無言でなんとかやりきった。

別に言う必要もナイと思って、言わなかったんだけど。
汐里は、前回がいつだったか思い出せないほど、久しぶりだった。

気恥ずかしいのと、久しぶりなのをなんとかゴマかそうと慣れてる風を醸し出しつつも、やっぱりどこか強張っていたのだろう。
全くもって行為に集中することができなかった。

漏れる声すらも、なんか気持ち悪がられたら、と変に考えてしまって。
必死に耐え忍んで終わるという...。

よくあれで、まっけーは最後までイタせたな。と心配するぐらいのデキだったと思われる。

しかも。事後にお互い何を言おうかと思って気まずい雰囲気になり。
その沈黙を破るのが、佳佑の「なんとか、...だな」って言葉だった。

失礼な、と思いながらも。
極度の緊張から解放されたばかりで、ぼーっとしたまま「うん...」とか答えて。

暗闇の中、またかなり沈黙が流れる。

何か言うべきか思いつかないし、とにかく体もダルいしこのまま寝てしまおうか、悩んでいると、佳佑が向こう側へ寝返りを小さく打ったのが分かった。

「...で。...する?」

え?も1回ヤんの?
久しぶりで思ってたより痛かったさら、ちょっとスグってワケにはー。

「結婚」

「...あ。そうだったね。結婚...してみる?」

そうだった。そのための、”お試しセックス”なんだった。

なんか色々考えちゃってたけど、なんとか出来たワケだし。

「...おー。しようぜ。こうなったら」

「うん。いいよ、こうなったら」

まっけーと夫婦とか、ちょっと想像つかなかったけど。
なんとかコヅクリは出来そうではあるし。
何より、気心知れた元同級生、それなりに楽しい家族にはなれる気がした。

暗闇の中で、安心したように息を小さく吐いたのがわかった。

そんな風に全然見えなかったけど。まっけーも緊張してたんだろうか。

なんか、そうなら安心するなー。

...このあたりで、おそらく意識が遠のいた。

「じゃ、早速明日、両家に挨拶な」

って言葉を、この時まっけーが言ってたらしいけど。

記憶にないよね。


朝起きたら、決定事項になってて。

この2週間、怒涛の如く物事が駆け巡った。

あっという間に、今日の入籍である。
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