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彼女のお母さん
第3章 美登里の過去
それから話はトントン拍子に事が運び、
翌日、美登里はお店の事務所に呼び出された。
「この人があんたを身請けしてくれるってさ」
店のママさんは売れっ子の
美登里を手放したくなくて
少し気乗りなさそうに話し出した。
「宗像さん…
この前のお話って冗談じゃなかったの?」
美登里は信じられなくて宗像に真意を問うた。
「ああ、俺はあんたに惚れ込んじまったんだよ
俺の今度の仕事にどうしてもあんたが必要なんだ」
そう言いながらアタッシュケースを開いて
百万円束を数冊テーブルの上に積み上げた。
「あたし個人としては
あんたが自由になるのは心から嬉しいんだけどさ…店の経営者としては手放したくないんだけどね…」
ママさんは美登里の解放を
喜ぶべきか悲しむべきか複雑な表情をした。
上品なママさんではなかったが、
美登里の身の上を心底心配してくれた優しさに
お世話になりましたと深々と頭を下げた。
「この男に騙されたとわかったら
すぐにでも此処に帰ってくるんだよ」
その言葉を聞いて
心外だとふて腐れる宗像を無視して
ママさんは美登里を強く抱き締めてくれた。
「別れが惜しいのはわかるが、
今から美登里は俺のものだ
長居は無用だ」
宗像はそう言うと、
美登里の手を引いて店を後にした。
翌日、美登里はお店の事務所に呼び出された。
「この人があんたを身請けしてくれるってさ」
店のママさんは売れっ子の
美登里を手放したくなくて
少し気乗りなさそうに話し出した。
「宗像さん…
この前のお話って冗談じゃなかったの?」
美登里は信じられなくて宗像に真意を問うた。
「ああ、俺はあんたに惚れ込んじまったんだよ
俺の今度の仕事にどうしてもあんたが必要なんだ」
そう言いながらアタッシュケースを開いて
百万円束を数冊テーブルの上に積み上げた。
「あたし個人としては
あんたが自由になるのは心から嬉しいんだけどさ…店の経営者としては手放したくないんだけどね…」
ママさんは美登里の解放を
喜ぶべきか悲しむべきか複雑な表情をした。
上品なママさんではなかったが、
美登里の身の上を心底心配してくれた優しさに
お世話になりましたと深々と頭を下げた。
「この男に騙されたとわかったら
すぐにでも此処に帰ってくるんだよ」
その言葉を聞いて
心外だとふて腐れる宗像を無視して
ママさんは美登里を強く抱き締めてくれた。
「別れが惜しいのはわかるが、
今から美登里は俺のものだ
長居は無用だ」
宗像はそう言うと、
美登里の手を引いて店を後にした。