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揉ませていただきます
第1章 男性編 新参者
このような辺鄙(へんぴ)な土地にも
組織というものが存在し、
〇〇温泉街指圧協会なるものに加盟していないと
温泉旅館から仕事の依頼が廻ってこないという仕組みになっていた。
しかしながら連盟に加入しても
新参者にはなかなか仕事が回って来ずに
健斗の家計は火の車だった。
ある夜、久方ぶりの仕事を終え、
旅館から自宅に帰る間際に
その旅館の女将から声を掛けられた。
「あなたが最近やって来た指圧師さんね?」
40半ばの女将は
そう言いながら健斗を値踏みするように
頭の先からつま先までしげしげと眺めた。
「はい、新参者ですので
うまく仕事が廻ってきませんが
頑張らせて頂いてます」
「あなた、腕の方は確かかしら?」
女将はイケメンの健斗に惹かれはじめていた。