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揉ませていただきます
第10章 女性編 清掃係の由美子さん
「あ…でも私…明日も朝早いし…」
「若いのに明日のことなんて考えるんじゃないわよ
一晩ぐらい徹夜したって
若いんだから何とかなるわよ」
そう言って有無を言わさず
由美子さんは静子を部屋に引っ張った。
「ねえ、ビールでいいよね?」
おつまみなんてないけどさ~
そう言って卓上の小型冷蔵庫から
ビール缶を取り出した。
「ありがとうございます」
取りあえず、この1缶を空にしたら
さっさと自分の部屋へ帰ろう…、
静子はそう思ってビール缶のタブを引いた。
プシュっという音と共に
ほんのりとアルコールの匂いが立ちこめる。
「で…何があったの?」
一口でグビグビとビールを半分ほど呑んで
由美子さんは唐突にそう言った。
何が何でも静子の涙の訳を聞き出さないと
帰さないという雰囲気を醸し出した。