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愛の隠れ家
第3章 他人のセックスを見てしまう

またか…

このホテルのボイラーはそんなに大きくない。

あっちこっちでお湯を出されると、
途端に温度が低くなる…

『至急お部屋に行って確認してほしいの。
211号室よ!』


どうせ行ったって
ボイラー云々の説明をして
平謝りするしかないのに…

それぐらい電話対応したときに
説明してくれたら済むものを…

だが、それを言ったら、また噛みつかれる。
大卒で事務の資格を持っているというだけで
お高くとまるブス女が!

了解しましたと受話器を元に戻すと、
浴室に向かって叫んだ。


「愛子さ~ん、終わった?」

苦情を聞いて叱られる役目は新入りに任そう…

そして邪魔者がいなくなった部屋で
思いっきり声を出して乱れよう。

愛子を呼ぶ声は、
年甲斐もなく妙に甘く鼻にかかった声だった。

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