この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TRUE COLORS ~PURPLE~
第3章 “children”
「ふぅ~さっぱりしたぁ!」
ピンクのバスローブに身を包み、バルタオルで髪をガシガシやりながら
呑気な声を上げながらサオリがリビングに帰ってくる。
昔の感傷に浸ってしまっていた私はハッと我に返る。
ヤバい!今何時?
10時45分?!
呑気に長風呂したな!こいつぅ!
慌ててバスルームに走り、ドライヤーとヘアブラシをひっつかんで戻ってくると、
サオリはローソファーにへたり込んで野菜ジュースを飲んでいる。
「サオリ!そのまんまジュース飲んでていいから、今から髪乾かして
からお肌の手入れして、化粧して、大急ぎで出掛ける支度するわよ!」
「うん、ありがと~。大好きよ、レイ。」
野菜ジュース入りの大きなグラスをテーブルの上に置き、私がドライヤーを
かけやすくするように座りなおす。
にっこり笑いながら大好きなどとのたまう。
ああ、この兄妹たちは私を本当に心から信頼してくれて、
愛情を素直に表現してくれる。
ドライヤーをかけ、お肌の手入れと化粧をサオリに施していきながら、
また私は昔のことを思い返す。
“children”
アメリカ政府保護の元、世界主要国たちによって作られた組織。
その存在は各国家元首のみが知るトップシークレット組織機関。
各国の財界トップたちが、薄々気付いているかも知れないけど。
サオリがその組織に知られた頃は、まだその組織は作られたばかりで。
未来の世界を担う各国の優秀な子供たちを集め、
戦争のない世界を創り上げるための教育をするという
名目で創られた組織だった。
サオリの言語の師であったジョセフ・ルーカスはとても有名な教授だったし、
その頃のサオリは日本語・英語・韓国語・フランス語は難なく話せる状態であったし。
他の学科も普通の大学生くらいはもう既に知識は得ていた。
大学教授たちにうんと可愛がられていたもの。
私の祖父ルーカス教授にアメリカ政府から、組織に引き抜きの打診が内々にあり。
ルーカス教授とルーカス教授が属する大学教授全ての推薦の元
サオリの父に打診が入る。
サオリの父はかなり悩んだわ。そりゃそうよね。
その当時のサオリの年齢はわずか6歳。
そして、亡くなった最愛の妻の生き写しのような娘を、
そんなまだよく分からない組織に娘を任せるだなんて、普通じゃ考えられないもの。
ピンクのバスローブに身を包み、バルタオルで髪をガシガシやりながら
呑気な声を上げながらサオリがリビングに帰ってくる。
昔の感傷に浸ってしまっていた私はハッと我に返る。
ヤバい!今何時?
10時45分?!
呑気に長風呂したな!こいつぅ!
慌ててバスルームに走り、ドライヤーとヘアブラシをひっつかんで戻ってくると、
サオリはローソファーにへたり込んで野菜ジュースを飲んでいる。
「サオリ!そのまんまジュース飲んでていいから、今から髪乾かして
からお肌の手入れして、化粧して、大急ぎで出掛ける支度するわよ!」
「うん、ありがと~。大好きよ、レイ。」
野菜ジュース入りの大きなグラスをテーブルの上に置き、私がドライヤーを
かけやすくするように座りなおす。
にっこり笑いながら大好きなどとのたまう。
ああ、この兄妹たちは私を本当に心から信頼してくれて、
愛情を素直に表現してくれる。
ドライヤーをかけ、お肌の手入れと化粧をサオリに施していきながら、
また私は昔のことを思い返す。
“children”
アメリカ政府保護の元、世界主要国たちによって作られた組織。
その存在は各国家元首のみが知るトップシークレット組織機関。
各国の財界トップたちが、薄々気付いているかも知れないけど。
サオリがその組織に知られた頃は、まだその組織は作られたばかりで。
未来の世界を担う各国の優秀な子供たちを集め、
戦争のない世界を創り上げるための教育をするという
名目で創られた組織だった。
サオリの言語の師であったジョセフ・ルーカスはとても有名な教授だったし、
その頃のサオリは日本語・英語・韓国語・フランス語は難なく話せる状態であったし。
他の学科も普通の大学生くらいはもう既に知識は得ていた。
大学教授たちにうんと可愛がられていたもの。
私の祖父ルーカス教授にアメリカ政府から、組織に引き抜きの打診が内々にあり。
ルーカス教授とルーカス教授が属する大学教授全ての推薦の元
サオリの父に打診が入る。
サオリの父はかなり悩んだわ。そりゃそうよね。
その当時のサオリの年齢はわずか6歳。
そして、亡くなった最愛の妻の生き写しのような娘を、
そんなまだよく分からない組織に娘を任せるだなんて、普通じゃ考えられないもの。