この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TRUE COLORS ~PURPLE~
第3章 “children”
「えっ!いいなぁ!会ってお話して、私も話せるようになりたい!
お話しできるようになったら、きっとその子たちと仲良くなれるよね!」
サオリがぱぁっとした笑顔になり、大きな声で嬉しそうにそう言った瞬間
ガタン!と座っていた椅子を蹴倒す勢いで“J”が立ち上がる。
「彼女は!私たちが目指す組織の在り方の本質を!
......理解し、それを望んでおられるではないか!」
興奮気味でそうのたまう。
先程までの冷静沈着な態度はどこに行った?言葉の語気全く違うぞ?
「父さん。」
椅子の背もたれに体を預け額に手をあて、目をつぶっている父に声をかける。
「………あぁ、分かっては……いるんだ………でも」
固くつぶった目から涙がこぼれる。
バーベキューがじゅうじゅうと焼け、
滴り落ちる油が炭に落ち焼ける音だけが辺りを覆う。
「…………失礼致しました。つい。」
コホンと咳ばらいをし、
キチッと固められた髪が少し乱れたのを直し一礼するJ。
「お気持ちは、分かります。
ですが、もう少しお時間をかけて考えていただけませんか。」
そう言い、深々と頭を下げる。
「本人と父と。私たちでもう少しじっくり考えてお返事を差し上げます。」
直人がJにそう言うと、Jは本日はこれで失礼致しますと帰っていく。
「ねぇ!このコーンはもう食べられる?」
その後姿を追うように、サオリの呑気な声が上がった。
お話しできるようになったら、きっとその子たちと仲良くなれるよね!」
サオリがぱぁっとした笑顔になり、大きな声で嬉しそうにそう言った瞬間
ガタン!と座っていた椅子を蹴倒す勢いで“J”が立ち上がる。
「彼女は!私たちが目指す組織の在り方の本質を!
......理解し、それを望んでおられるではないか!」
興奮気味でそうのたまう。
先程までの冷静沈着な態度はどこに行った?言葉の語気全く違うぞ?
「父さん。」
椅子の背もたれに体を預け額に手をあて、目をつぶっている父に声をかける。
「………あぁ、分かっては……いるんだ………でも」
固くつぶった目から涙がこぼれる。
バーベキューがじゅうじゅうと焼け、
滴り落ちる油が炭に落ち焼ける音だけが辺りを覆う。
「…………失礼致しました。つい。」
コホンと咳ばらいをし、
キチッと固められた髪が少し乱れたのを直し一礼するJ。
「お気持ちは、分かります。
ですが、もう少しお時間をかけて考えていただけませんか。」
そう言い、深々と頭を下げる。
「本人と父と。私たちでもう少しじっくり考えてお返事を差し上げます。」
直人がJにそう言うと、Jは本日はこれで失礼致しますと帰っていく。
「ねぇ!このコーンはもう食べられる?」
その後姿を追うように、サオリの呑気な声が上がった。