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TRUE COLORS  ~PURPLE~
第9章 Lily of the valley

「一条 沙織さまのお衣装をお受けになったそうで。」

落ち着いた物言いも、ここの雰囲気を

ワンランクもツーランクもアップしてくれる、ありがたい存在だ。

「そうですが、なにか気にかかる事でも?」

余計な進言をしない彼の言葉が気にかかり問うてみる。

「いえ。ただ。茶道の大家、家元の松平 梅乃さまのお孫様が、

 確か一条 沙織さまだったと記憶しておりましたので。」

島津が言うには、

徳川御三家の流れを継ぐ松平家。茶道の大家。

その大家の家元 松平 梅乃には息子が2人娘が2人。

本来なら女性が家元を継ぐのだが、

長男が今は後継者として梅乃を補佐しており、

梅乃の夫は華道大家の次男で実力はあったが梅乃と恋仲になり入り婿となった。

が、のちに華道家元を継いだ長男が急逝のため急遽家元を襲名し。

梅乃の次男は夫の後継者として活躍していて。

長女が“夕凪”の母で、すでに他界。次女が着付けの師範?

な、なんだ?この家柄。

さらに、“夕凪”の父 一条 一樹の家柄は元公家の一条家の血筋?

ウチの家系なんて、どんなに遡っても盗賊か百姓ぐらいだぜ?きっと。

世が世なら、“夕凪”いや、一条 沙織は本物のお姫様なのか?

クラクラしてきて、本来の目的を忘れて自分のオフィスに戻ろうとする。

「副社長、シャツをお忘れですよ。」

少し笑いを含んだ、島津の声がそんな俺の背を追った。


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