この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蒼い春
第4章 同僚の沢口先生
2時間ほど食べて飲んで
おしゃべりして楽しいひとときを過ごした。
「遅くなったら月島先生も心配されるだろうし、
そろそろ帰りましょうか」
沢口に促され席を立ったそのとき、
視界がグルンと回った。
口当たりのよいサワーを飲んで、
すっかり酔いがまわってしまったのだ。
おっと、あぶない。
よろめいた奈央は
そのまま沢口の胸に抱きとめられた。
「森下先生…」
すいません、大丈夫ですから。
そう言おうとした唇を沢口の唇が塞いだ。
「奈央…好きだ…」
名前を呼び捨てにされて
奈央の心が甘くとろけた。
「どこかで休んで帰りましょうか?」
沢口の問いかけに
「うん」と甘えた声を出して
そのまま沢口の分厚い胸板に顔を埋めた。