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保険外交員の営業痴態
第7章 コンビネーションプレー

「よしっ!そうと決まれば
さっそくサービスを始めてもらおうか」

後ろから肩を抱いていた手が
スルスルと胸元へ降りてくる。

「社長さん…
もうその手には乗りませんよ」

明子は以前に契約をちらつかされて
この男にタダ乗りをされた事を根に持っていた。

「ふん!この前の事を言ってるのか?
あんたみたいな年増は抱いてもらっただけで
儲けものと喜んでもらいたいもんだがな」

「これ!これに署名捺印してください!
そやないと、うちら帰らしてもらいますよって」

出た!明子さんの関西弁!

明子さんが本気モードになった証拠だと
真由美は二人の駆け引きを興味深く見守った。

「そんな堅いことを言うなよ
これからも長い付き合いをしていこうじゃないか」

霧島は有耶無耶にして
二人の体だけをいただこうとしていた。

「真由美ちゃん、帰らせてもらいましょ」

明子は霧島の手を払いのけて
立ち上がった。
霧島が真由美に食いついてきたので
あくまでも強気だった。

「わかった!わかったよ!
契約すればいいんだろ?
そんなつれないことを言うなよ」

ほら、早く契約書を出せよと
霧島は胸ポケットからボールペンを取り出した。

焦らされてイライラしている霧島は
走り書きで書類にサインをして捺印した。

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