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保険外交員の営業痴態
第11章 ドライバー 白山広大
待機中はエンジンを切らなければいけない。
するとヒーターがあっという間に冷えてくる。
「白山さん…寒くないですか?」
バスガイドの制服はブレザーを着ているとはいえ
その下は薄いブラウスだけなので
バスガイドの城崎陽子は
運転席の後ろの座席に座って
体を丸めて寒さに耐えていた。
「これを使えばいいですよ」
白山は運転席上部のトランクを開けて
ブランケットを城崎陽子に差し出した。
「ありがとうございます
でも…白山さんは寒くないですか?」
「私はほら、男だから…
なんとか我慢しますよ」
男のやせ我慢だった。
本当はガチガチ震えがくるほど寒かった。
「あの…よかったらこちらで一緒に座りません?」
「えっ?」
「あ、ほら…二人で寄り添って座れば
お互いの体温で少しは暖かくなりますし…」
いいんですか?と
白山は運転席を立った。
「どうぞ、どうぞ
寒いときはお互い様ですもの」
ブランケットを持ち上げて
ここに一緒に入りましょと
城崎陽子は白山を誘った。
少し年増のバスガイドとはいえ
女であることに代わりはなく
こうしてくっついて座ると
いやでも心拍数が上昇して
体が火照ってしまう。