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保険外交員の営業痴態
第5章 元カレにアタック
「なあ真由美…
新しい彼氏は出来たか?」
唐突に和真が真由美に問いかけてきた。
「で、出来たわよ!」
もちろん彼氏どころか
素敵だなと心ときめく男さえいない。
でも、フラれた男に未練たらたらなんて
口が裂けても言えなかった。
「お~っ、そうか!
そりゃあ良かったな」
和真はベッドの中でニヤニヤ笑っている。
『嘘を見破られた?』
「で…どんな奴なんだい?
写メとかあるんだろ?」
も、もちろんよ。
見たい?これが彼氏よと
真由美はゼミでふざけて撮った助教授との写メを
チラッとだけ和真に見せた。
「ふ~ん…案外と年上の彼氏なんだな」
「そ、そうよ。
一回り年上なの…」
なんだか嘘がどんどんと深みにはまって行く。
「そういうカズくんはどうなの?
例のキャバ嬢みたいなケバい女と
仲良くやってるの?」
話題を和真の近況にすり替えた。
「まあなんとか上手くやってるよ」
そう、それは良かったわね
口ではそう言ったが
本心は和真と別れた時の嫉妬心が
メラメラと燃え上がった。
こうなったら
カズくんをあの女から寝取ってやりたくなった。
そうだ!
カズくんを保険に加入させよう。
それなら一石二鳥だわ!
真由美はバッグから
生命保険のカタログを取り出した。