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第5章 元カレにアタック

仮契約とはいえ
彼は立派な契約者なのだ。

「では、ご奉仕させていただきますね」と
真由美は和真の足元へひざまずいた。

丁度、目の高さに
和真のペニスが上下に揺れている。

真由美は和真の腰に手を添えて
ゆっくりと顔を和真の股間に近づけて行く。

男性特有の香りが
少しずつ強くなってきた。
まもなく亀頭が
真由美の唇に触れようかという瞬間…

和真のスポーツバッグの中で
彼のスマホがけたたましく鳴り響いた。

「ったく、誰だよ。
これからいいとこだってのに」

スマホなんか無視しなさいよと
真由美は言ったが
そういうわけにもいかねえだろと
和真はバッグからスマホを取り出した。

スマホの画面を見た瞬間、
「げっ！愛羅からだよ！」と
慌てて和真は通話し始めた。

「なんだよ」

『なんだよじゃないわ！
台風が上陸するって時に
何処をほっつき歩いてんのよ！！
サッカーの試合も中止になったって聞いたわよ！』

和真はスマホを耳に押し当てているが
それでも漏れ聞こえるぐらいに
通話相手の声が大きかった。

「いや、なんっていうかさあ…
風が強くてハンドルが取られるし
どっかのビルの地下駐車場に避難してんだよ」

『はあっ？そこまで風も強く吹いてないじゃん！
早く帰ってきてよぉ！
一人じゃ心細いんのよぉ』

ツンケンな話し方だった女が
最後は甘えるような話し方に変わった。