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あなたの手当て
第1章 初めての部屋
【side菅波】
カチッと
湯沸かしポットのスイッチが切れる音が
沈黙を破ってくれる。
「あ、あの、先生から﹍」
永浦さんが手で
どうぞのジェスチャーで
僕に振ってくる
「こんな、急に部屋なんかに連れてきて、ごめん。なんかちょっと引いちゃうよね?」
あたふたと
僕は明らかに動揺しながら
まずは彼女に謝罪する。
「先生、いいんです。
私、先生が私のこと思ってくれてるんだって、気持ち通じてるんだって分かったから﹍
嬉しいんです。」
彼女が僕を想ってくれている?
のか?
「あなたと僕にはもう時間がない」
声を絞り出す。
「登米に行く前に、あなたの気持ちが分かって、僕も嬉しいんですよ」
放って置いてしまった
湯沸かしポットを思い出し
あたふたとコーヒーを入れに行く。
やはり、かなり動揺しているらしい。
コーヒーを渡すと
永浦さんは
「ありがとうございます」
すぐにひとくち口にする。
「先生、あの﹍」
永浦さんが
ごにょごにょと口を濁す。
「どうしたの?」
気付くと
僕の目は
永浦さんが何を言わんとしているのか
分かりたくて
じっと黙って彼女を見ていた。
カチッと
湯沸かしポットのスイッチが切れる音が
沈黙を破ってくれる。
「あ、あの、先生から﹍」
永浦さんが手で
どうぞのジェスチャーで
僕に振ってくる
「こんな、急に部屋なんかに連れてきて、ごめん。なんかちょっと引いちゃうよね?」
あたふたと
僕は明らかに動揺しながら
まずは彼女に謝罪する。
「先生、いいんです。
私、先生が私のこと思ってくれてるんだって、気持ち通じてるんだって分かったから﹍
嬉しいんです。」
彼女が僕を想ってくれている?
のか?
「あなたと僕にはもう時間がない」
声を絞り出す。
「登米に行く前に、あなたの気持ちが分かって、僕も嬉しいんですよ」
放って置いてしまった
湯沸かしポットを思い出し
あたふたとコーヒーを入れに行く。
やはり、かなり動揺しているらしい。
コーヒーを渡すと
永浦さんは
「ありがとうございます」
すぐにひとくち口にする。
「先生、あの﹍」
永浦さんが
ごにょごにょと口を濁す。
「どうしたの?」
気付くと
僕の目は
永浦さんが何を言わんとしているのか
分かりたくて
じっと黙って彼女を見ていた。