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黒い瞳
第5章 淳子~15歳~

父は静かに語り始めた。

「確かに不倫をしてしまったのは、私の不徳のいたすところだ。
だが、あなたの母も清廉潔白な女ではなかったのだ。
あいつには、私のところへ嫁いで来る前に、交際をしていた男がおった。
私は男に金を握らせ、身を引かせた。
しかし、私の目を盗み、二人は通じあっておったのだ。 私の不倫生活が3年になろうとしたときに、 あなたの母は私に不倫を清算してほしいと懇願した。
私は不倫相手に恋愛感情などもっていなかった。 だが、若かった私は不倫をひとつのステータスと考えていたのだ・・・・」

そこまでを一気に語り、
父は一口、茶をすすり喉を潤した。


「不倫の清算は、私が来るべきときに私自身の手で幕を下ろそうと考えていたのだ。
あいつに促され精算するなど、
もってのほかだと思ってしまった。
あいつは、煮え切らない私の態度をなじった。
私は、ついカッとなり、あいつに手をあげてしまったのだ。
感情が昂ぶってしまった私は、言ってはならぬ言葉をあいつに投げてしまったのだ」


当時の事を思い出してるのか、
父の手は微かに震えていた。

「そういう、お前はどうなのだ。
私が何も知らないとでも思っているのかと・・・ この、売女(ばいた)となじってしまった。
あいつは狼狽し、喚きたてた。
その態度をみて、 私はまだあいつと男が通じ合っているのだと確信した。
あいつは、私と別れて家を出て行くと言った。
男のところへ行くのは明らかだった。
あいつが家をでたあと、その筋の者に手を回し、男を懲らしめてくれと依頼した。
あなたの話を聞く限り、どうやら男はあいつの前から姿を消したようだな・・・」

ふふふ、と父は静かに笑った。


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