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短編 出張の一夜
第2章 一部屋の一夜
少し気まずい雰囲気になったが、
お互いに何もなかったかのように
布団に潜り込んだ。
明かりを消すと、
二人の呼吸の音しか聞こえない
静寂の世界となった。
目を閉じると、
ついさきほど目に飛び込んできた
藍子の胸のふくらみが浮かぶ。
『いかん、いかん。
俺は何を考えているんだ』
自分を叱責してみても、
どうしても藍子を抱いている妄想が浮かんでくる。
『処女だろうか…
まさかな。こんないい娘を放っておく男など
おるまい』
どんなSEXをするのだろう…
Sっ気だろうか、Mっ気だろうか…
きっと可憐な声で喘ぐんだろうな…
そんなことを考えていると
疲れているはずなのに
なかなか寝付けなかった。
ふと気づけば
お風呂上がりのいい香りが
隣の藍子から漂ってくる。
妄想に追い打ちするように
嗅覚さえも刺激され、
ギンギンに勃起さえしてしまっている
そんなありさまだった。
藍子はというと
掛ふとんを顔近くまで被り、
しっかりガードしていた。
『胸チラはまずかったなあ…』
せめてブラは着けておけばよかったと後悔した。
だが、過ぎてしまったものを
あれこれ後悔しても仕方ない。
『まあいいか~、
見られたからって減るものじゃなし』
そう思うと胸チラを目撃した時の
課長の慌てふためいた顔…
面白かったなあ~
仕事をしている時の
クールでカミソリのように切れる男も
ひと皮剥けばやっぱりただの男だったのね