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短編 出張の一夜
第2章 一部屋の一夜
『うふふ…』
胸チラぐらいで慌てふためいていたんだもん、
夜這いなんて絶対にありえないわ。
そんなことを考えているうちに、
藍子は深い眠りに落ちた。
隣から寝息が聞こえ始めた。
もう眠ってしまったのか…
今時の若い女性は
度胸がすわっているというかなんというか…
俺もバカな妄想はやめて眠るとするか…
桧山は寝返りを打って我が目を疑った。
藍子は寝相が悪いのか、
それとも温泉効果で
体が芯から温まっていたからか
布団を蹴飛ばして浴衣の前をはだけさせていた。
『おいおい…やめてくれよ…』
暗がりに浮かび上がる白い肌。
もし翌朝目覚めてこの姿だったら
桧山に悪戯されたと思いはしないだろうか…
そんなふうに思われたら、
今後の業務に支障がでるじゃないか。
『せめて浴衣だけでも整えてあげよう』
桧山は、そっと手を伸ばして
前衿を指でつまんだ。
藍子を起こさないようにゆっくり、ゆっくりと
柔らかそうな胸を覆い隠すように
衿を閉じてゆく。
だが、手元が狂って、
手が藍子の胸に触ってしまう。
『やばっ!!』
手を引っ込めようとしたが、
男の本能が、もう少し胸の柔らかさを楽しめと
指示した。
『ちょっとだけ…ちょっとだけ…』
触るか触らぬかのタッチで
乳房の感触を楽しんだ。