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蜜と獄 〜甘く壊して〜
第6章 【あなたに壊されたい】





タクシーから堤さんの車に乗り換える。




荷物を後ろに積んだ後、ギュッと抱き締めてくれる。




「寒くないか?お疲れ様、最後見れなくて残念だったけど今やっと腕の中に紗衣が居るんだって思ったら実感湧いてきた」




「最後はちょっと泣いちゃいましたけど、皆さんに見送られました……堤さんこそ新店舗のクレーム対応大丈夫でしたか?」




「うん、俺を誰だと思ってるの?全部丸く収めるプロだぞ?」




「アハハ……頼もしいです」




「紗衣、もう我慢出来ないから言っちゃうけど……紗衣はもう俺のものだよな?」




「え、私は私ですよ?ただ、堤一崇さんが大好きで仕方ない女です」




「お前……それズルいぞ」




身体が少し離れたら案の定キスが降ってきて、心地良いトキメキをもたらしてくれる。




「私、もうリリカじゃなくなりました……ミッション達成です」




「だな?よく頑張ったな」




相変わらずあなたは不意に私を泣かせる。
胸の内に秘めていたモノを溢れさせるの。




「泣け泣け、泣いてる紗衣も全部俺が守るから……これからも俺に預けろよ」




泣き止むまで優しく背中を擦ってくれていた。
ハッとして車に乗り込む。
早朝にはチェックインする旅館。
今から車で向かって………




「なぁ、途中にあるホテルに一泊しねぇ?それも旅行の醍醐味かなって」




ホテルって…………着くまでに予想はしてたけど的中でしたね。
そうですよね、豪華なラブホテル。
外観からはラブホテルと分かりづらいかもだけど名前見た瞬間ピンとくる私も私か。




「此処、一度来てみたかったんだよな」





「来た事ないんですか?堤さんなら引く手あまたでしょ?」




「バカ、初めてだよ……だからちょっと慣れねぇ」




あ、一番高い部屋普通に押しちゃった。
ねぇ、0が2つくらい多かった気が。
手を繋いでエレベーターに乗った瞬間キスされて部屋まで待てない野獣さん。
高級ラブホテルだけあって内装もお洒落。
目でも楽しみたいのにそれを許してはくれない熱いキス。











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