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女優
第12章 愛子の人生
「監督…尺は充分足りたかと…」
近藤がカメラの録画時間をチェックして
安岡に告げた。
「よし、愛子ちゃん、湯舟から出ていいぞ。
長湯をするとのぼせちまうからな」
安岡の「カット!OK!」の声と共に
愛子は洗い場に飛び出した。
冗談抜きで、のぼせてしまいそうだったからだ。
「さあさ、ギャラリーの皆さん、
愛子の近くにどうぞ。
今日は、どうやら若女将は体調が思わしくなくて
来られないようだ」
え~っ…!安岡の一言で
皆一様に落胆の声を上げる。
「そのかわりと言ってはなんだが、
愛子ちゃんが皆さんのために
オナニーショーを繰り広げてくれるそうだ」
「監督!そんなの聞いてません!」
「別撮り作品をもう一本撮るんだよ!
なあ、マネージャーさん、
いいだろ?ギャラは弾むぜ」
これでどうかな?と
スマホの電卓アプリで金額を打ち込んで
マネージャーに見せた。
数字を見た途端、
マネージャーはニヤリと笑い、
「愛子ちゃん、申し分ない金額だ!
がんばりたまえ」と愛子に命じた。