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早熟桃の発情期
第10章 ノーパン
拓斗の鼻血が止まった時には、もう、掃除の時間になっていた。
拓斗と桃香は保健室を出て、教室に向かう。

階段で桃香は謝る。
「鼻血を出させて、ごめんね」

拓斗は笑顔を見せる。
「保健室に付き添ってくれて、ありがとう」

自分を心配して桃香が保健室にいてくれたことが、拓斗は何よりも嬉しい。


「アホか! 何するんや! 恥ずかしいやろ!」
教室からの佐和子の怒鳴り声が、拓斗と桃香の耳に届く。

何があったんだろう?
怪訝に思う桃香。

たぶん、男子が女子のスカートを捲っているのだろうって、拓斗は思った。

拓斗や桃香のクラスでは、月に一度くらいの頻度で、スカート捲りが流行る。
女子が全員、セーラー服でスカートなので、小学校の時よりも流行りやすいのかもしれない。

教室に入る拓斗と桃香。

「スカート捲られた。 男子たちはアホや」
箒を持った佐和子が、桃香に近寄り、口を尖らせる。

以前の拓斗なら、他の男子たちに混じって、スカート捲りをしてただろう。
でも、今の拓斗はスカート捲りには全く興味を示さない。
セックスを経験してるのだ。
スカート捲りなんか幼稚すぎる。
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