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早熟桃の発情期
第15章 キャンプ
「すごーい!」
キャンプファイヤーをしていた芝生に着いた桃香は、夜空を見上げて声を弾ませる。

キャンプファイヤー用の薪もすでに片付けられていて、誰も人はいない。
テントがある広場には所々に電気ランタンが灯されているが、ここは真っ暗だ。

だから、星がとても綺麗だ。

拓斗と桃香は暗い芝生の上に座り、夜空を見上げる。

「あれが夏の大三角形ね」
東の空を見て、桃香が言う。

「それ、何だったっけ?」
拓斗が尋ねる。

「小学校で習ったでしょ? アルタイルとベガとデネブ。 アルタイルが彦星で、ベガが織姫よ」
桃香が拓斗に説明する。

「彦星、織姫って七夕の?」

「そうよ」

「彦星、織姫ってかわいそうだね。 1年に1回しか逢えないなんて」

「逢った日に何発もセックスしてるんじゃないかな?」
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