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早熟桃の発情期
第16章 夏の終わり
「お金を渡すから、コンドームを買ってきてよ」
桃香はベッドから立ち上がって、自分のポーチから財布を取り出す。

「お金はある。 シンガポールで父ちゃんから、たくさん小遣いをもらった」
拓斗が言う。

「だったら、コンドームを買ってきて」

「ここからドラッグストアは遠いよ。 自転車でも10分かかる」

「仕方ないじゃない」
桃香は不機嫌そうな口調だ。

拓斗は何も言わず、二人とも黙る。

拓斗はしばらく考え、そして口を開く。
「もう一度、コンドーム無しでセックスしようよ。 すごく気持ちよかったから」

キャンプの時の生セックスの快感が、拓斗の脳裏に刻み込まれている。
拓斗はもう一度それを味わいたくなったのだ。

「駄目よっ!」
桃香が断る。

「キャンプの時はコンドーム無しでセックスしたじゃないか!」

「あの時は薬を飲んでたから」

「コンドーム無しのセックス、すごく気持ちよかった」

「それは私も分かるけど…」

桃香も生セックスの快感は覚えている。
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