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早熟桃の発情期
第4章 二人三脚
長い練習の後、ようやく様になってきた。

夜の公園の中を、二人三脚で走り回る拓斗と桃香。

「いち、に、いち、に、いち、に」
「いち、に、いち、に、いち、に」
二人は声を合わせる。

桃香の肩を抱き寄せ、拓斗は走る。
桃香も拓斗から離れようとしない。

桃香のおかっぱ髪が、拓斗の首筋に掛かる。

6月で、日は暮れてるが、気温は高く、蒸し暑い。
運動していると、汗が流れる。

桃香の汗と腕の汗が、拓斗の身体を湿らせる。

桃香の息遣いと体温を、拓斗は間近に感じる。

もう、拓斗は我慢できない。

「休憩しようよ。 たくさん走ったから」
拓斗は桃香に言う。

「じゃあ、ベンチまで二人三脚で行こうよ」
桃香は真面目だ。

二人は足を繋いだままベンチに向かい、座る。
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