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早熟桃の発情期
第7章 キス、そして
でも、拓斗はキスっていう言葉に捉われる。
リコーダーを吹いていた桃香の唇が濡れていて、エロい。

拓斗はドキドキしながら言う。
「キスしたい」

でも、桃香は尋ねる。
「キスって恋人同士がするものでしょ?」

拓斗の言葉が止まる。

そして拓斗は考える。

恋人という言葉はとても甘美だ。
拓斗は桃香の恋人になりたいって思った。

今まで以上にドキドキする。
拓斗は声を震わせて言った。
「ぼ…僕たちは恋人に…」

「恋人って何?」
桃香は冷静な口調だ。

「えっと…エッチなことをする仲かな? そう考えると、僕たちはもう恋人だね」

「それは違うと思う。 私が読んだ小説に、愛のない肉体関係っていう話しもあった」

拓斗は黙ってしまう。
お馬鹿な中1の拓斗に、これ以上の議論ができるはずがない。

しばらく沈黙が続いた後、桃香が口を開いた。
「やっぱりキスしたい」

「いいの?」
拓斗が驚く。

「拓斗くんが私の恋人かどうか分からないけど、キスには興味ある」
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