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女流作家~君を愛すればこそ~
第1章 序章

原稿データーを、編集部に送信すると

菱沼晃もようやく落ち着いたのか
安堵の表情を浮かべた。


「先生、ゆっくりとシャワーを浴びてください
どうせ家に帰ってもエアコンが潰れているし
安らげないでしょうから
今夜はここに泊まってください
部屋代は出版社の経費で落とせますから」

それを聞いて桐子は助かるわと思った。


シャワーを浴びて浴室から出ると
豪華なディナーが用意されていた。

「これは?」

そう尋ねると

「ルームサービスで頼んじゃいました
大丈夫、経費で落とせますから」

経費で落とせるというのは魔法の言葉だった。

どちらの財布も傷つかないのだから


桐子は悪ノリしてどんどんアルコールを頂いた

菱沼晃はアルコールに強くないのか
「少し横になります」とベッドに横たわると、
すぐにイビキをかいて寝てしまった。


ツインルームだし、
彼の会社の経費だから
彼にも泊まる権利はあるわよねと、

そのまま寝させてあげることにしました。


『でも、スーツのままというのはねえ…
シワになっちゃうわ』

お節介だとは思いながら
桐子は菱沼のスーツを脱がすことにしました。

しかし、スラックスを脱がすと
トランクスが見事にテントを張っていたのです!


「先生、俺、欲情しちゃってます」

寝ていると思った菱沼が
急に起き出して
桐子に覆い被さってきたのだった。



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