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女性アイドルDJを犯す!
第10章 ボイストレーニング
翌日、阿久津の葬儀が執り行われた。
作詞家の大御所だが
密葬ということで見送ったのは
夏美の一行の三人と
絹子、紗友里、それに大里弁護士と
西野医師を含めて七人という
とても寂しい見送りであった。
そして、いざ出棺という時に
一人の男が阿久津邸に現れた。
「おいおい!なんだこりゃ?!
阿久津の爺さんが死んだのか?」
派手な衣装の男が
葬儀社のスタッフの制止を振り切って
足を踏み入れてきた。
「すいません…ご勘弁下さいと
お引き取りをお願いしたのですが…」
誰にも知らさずに見送るから
訪問者は誰も屋敷には入れるなと
忠告されていたにも関わらず
訪問を許したことを葬儀社の男は恐縮した。
「すいません、お引き取り下さい
そして、この事は他言無用でお願いします」
ズカズカと歩み寄ろうとする男を
大里弁護士が身を挺して阻止しようとした。
「なんだ、あんたは?
俺を誰か知らねえのかよ!」
その声に八木がハッと気づいた。
「もしやロックバンドグランディアの
KIYOSHIさんですか?」
ビジュアル系のメイクを施していないので
八木ともあろう男が気づかなかった事を恥じた。
「そうだよ。
メイクしてねえからわからなかったか?
まあ、無理もねえか…
ところでホントに阿久津の爺さんが死んだのか?」
出棺の時刻が迫っていた。
「詳しいことは車内で…」
口止めをすべく大里弁護士が
KIYOSHIを斎場に向かう車に押し込んだ。