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第10章 ボイストレーニング

「もっとだ！もっと腹に力を入れろ！！」
容赦なくKIYOSHIは手に力を込めて
ぐいぐいと夏美のお腹を押してくる。

「いいか、俺がグッと力を入れるから
そのタイミングで『ハッ！』と言ってみろ」
そう言うとKIYOSHIはテンポよく腹をグっ、グっと押してくる。
言われたように「はっ！はっ！」と声を発する。
「なかなかいいぞ
でも、まだまだだな
お前、腹筋あるのか？」
そう言うとKIYOSHIは夏美のトレーナーの裾を
胸までたくしあげた。

「きゃっ！」
まさかお腹を露出されるとは思っていなかったので
夏美は小さな悲鳴をあげた。
「おいおい、
俺がセクハラ紛いの事をするとでも
思っているのか？
腹筋が機能しているか見ておきたいんだ」
そう言って夏美のヘソ辺りを指でなぞった。

「お前、綺麗な肌をしてるなあ
すべすべしててとても気持ちいいぞ」
誉められたのはいいが、
これって完全なセクハラじゃないの？
「お肌を誉めて頂いてありがとうございます」
もういいですかと夏美はトレーナーを下げて
お腹を隠そうとした。
「腹筋の動きを見たいと言ったろ？
お腹を隠すなよ」
KIYOSHIは再び夏美のトレーナーを捲った。