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女性アイドルDJを犯す!
第11章 新たな旅立ち
「缶コーヒー、どっちがいい?」
ブラックと微糖の缶を差し出し
白川は夏美と同じように
夜の公園のベンチに腰かけた。
「あ、じゃあ…こっちで…」
夏美は微糖コーヒーを受け取ると
両手で缶を握った。
熱いぐらいの缶コーヒーだったけど、
夏美にはとても温かく感じられた。
「CDデビューおめでとう…」
静寂を引き裂くように
唐突に白川がお祝いの言葉を発した。
「おめでとうって言われるほど
大したものじゃないわ
おまけに、一曲目しか売れなかったし
典型的な一発屋よね」
夏美は投げやりにそう言った。
「そんなことはないさ
ちゃんと夢を叶えたんだから
夏美はやっぱり凄いよ」
そう言って白川は優しく夏美の肩を抱いた。
こんなことをしてもらえる資格なんて
私にはないのに…
そう思うと再び夏美は泣き始めた。
「少し夜風が冷たくなってきたな…
夏美、俺の部屋はすぐそこなんだけど
寄っていくか?」
そう言われてみれば吐く息が白くなってきた。
温かかった缶コーヒーも
いつしか冷たくなっていた。
「そうね…
淹れたてのコーヒーをご馳走してくださる?」
二人は公園のベンチから腰を上げて
白川の部屋を目指して歩き始めた。