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夢の異邦人(エトランゼ)
第7章 白昼夢の終わりと始まり
「面倒くせえな
開けてくれないんだったら
お前に貰った合鍵で開けるからいいよ」
ハア?一体何を言ってるの?
頭が混乱している隙を狙って
翔という男は合鍵を使用したのか
ロックを解錠して部屋に飛び込んできた。
「えっ?なんで?
あなた、一体誰よ?」
「ふざけるのも大概にしろよな」
翔という男はズカズカと部屋に上がり込んで
いきなり有里を抱きしめた。
「やめて!やめてください!
大声を出しますよ!」
「それって何かのプレイかい?
まあ、そう言うのもいいかもな」
そう言って翔は有里にキスをした。
「☆△□#◇!?」
有里は驚いて声も出せなかった。
そして、あろうことか翔という男は
有里の胸を揉み始めたのだった。
「うぐぐっ…!」
オレオレ詐欺ならぬ新手の詐欺かしら?
とにかく冷静にならばねと
有里は身の危険を感じ始めていた。
翔は舌を有里に射し込んでこようとしたので
顔を背けてそれを阻止きた。
「有里?」
翔は怪訝な表情で
有里の顔を見つめた。
「ちょっと待ってよ!
あなたは誰?
私、昨日、頭を打ってしまって記憶が変なのよ」
一時的な記憶喪失なのだろうか?
有里は自分でも訳がわからなかった。