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夢の異邦人(エトランゼ)
第1章 夢の異邦人(エトランゼ)
「こっちです。早く来なさい!」
大牟田に連れられてやってきたのは、
バックヤードと呼ばれる書庫だった。
「浅香さんには、
この積み上げられた書籍を
出版社別に分類していただきます。
出版社名は裏表紙に書かれています。
わかりますね?」
「ええ、わかります。でも…これって…」
有里は目のやり場に困ってしまった。
なぜなら積み上げられた書籍というのは、
成人雑誌だったのである。
『飢えた人妻』
『やさしく犯して』
『義父に抱かれて』
などという卑猥な題名が
いやでも目に飛び込んでくる。
「なにを純情ぶってるんだ。
成人雑誌も、れっきとした商品なんですよ。
それに浅香さん、
あんないやらしい色のパンティーを
履いているんだから
まんざら嫌いでもないんでしょ?」
そう言って大牟田は有里のお尻を撫で回した。