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夢の異邦人(エトランゼ)
第8章 翔との不倫

お互いの手と指が性具となって
性器を弄ってゆく。

とりわけシャボンが付いているものだから
その滑り具合が絶妙で感度が増した。

翔の指がクリトリスを
文字通りクリクリと円を描くように愛撫し
時たま、その奥へと指を進ませて
ビラビラの陰唇を触るか触らぬかというタッチで
焦らすように擦るものだから堪ったものではなかった。

「いや~ん…スケベな触りかただわ」

セックスレスで最近は指遊びが主流だったので
有里は男にこうして愛撫されることが
こんなにも気持ち良いのだと
改めて認識させられた。

自然と有里の腰は前後にクイクイっと揺れる。

「へえ~…感度がいいんだね」

自分の指の動きに、
こうやって感じてくれるのは男冥利に尽きた。

『それにしても下手くそなシコシコだ…』

ヤリマンかと思っていたが
案外と初(うぶ)なのかもしれないと
翔はこの後のベッドの戯れにウキウキしてしまう。

「あ…!ダメ…、逝きそう…」
有里の腰の動きが速くなってゆく。

「もう逝っちゃうの?
我慢しろよ、まだまだこれからなのにさ」

逝くなと言われれば
逝きたくなるのが女というものである。
有里は翔のペニスから手を離して
自分の胸を揉み始める。
男という存在を忘れてオナニーの延長のように
自分だけの世界に入ってゆく。

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