この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり
 123 そして途方に暮れる…

 浩一さんに…

 逢いたかった…

 もちろんわたしは彼の彼女として、本気でお母様の心筋梗塞での緊急入院の事は心配をしていた…

 していた、いや、しているのだが…

 今夜の逢瀬が急にキャンセルになってしまった事にも…

 悲しかったのだ…

 どうにもならない理由だし…

 彼も、もちろんわたしも、いや、誰も悪くはない…

 だが、無償に悲しい…

 心にポッカリと穴が空いてしまった…

「はぁぁ…」
 思わずため息が漏れてしまう。

 時刻は間もなく午後5時になる。

 本当ならば、この時間に会社を出て、彼の自宅マンションに先回りで到着をし、待ち伏せするつもりだったのに…

 そしてこの時刻なら余裕で出来た…

 全ては待ち伏せ作戦の計画通りに成功し、彼を驚かせる筈だったのに…


 わたしは腕時計を眺めながら、途方に暮れてしまう。

 今夜、これからどうしようか…

 なんとなくだが、すんなり帰りたくはない…

「ふうぅ…」
 何度目のため息だろうか…
 わたしはアクリル板で素通しの部長室の仕切壁を通して、コールセンター部で働いている彼女達をぼんやりと眺める。

 そろそろ夜勤組が出勤してくる時間だ…

 日勤組は交代し、仕事を終えたらどこかに遊びに行くのかなぁ?…
 ふと、そんな事を思い浮かべてしまう。

 わたしは…

 今夜、どうしようか…

 あ…

 そんな途方に暮れていると、ふと、美冴さんの顔が浮かんできた。

 今夜は空いているかな?…

 まさか健太と連チャンは?…

 あるのか?、無いのか?…

 電話をしてみようか…

 そんな逡巡をしている時であった。

 あ…

 わたしのボーっとした視線の視界の中に、見慣れた顔がひょっこりと現れたのである。

「あっ…」

「なぁんだぁ、佐々木部長もまだ会社に居たんスかぁ…」

 帰った筈の杉山くんがひょっこりと顔を出して、そう言ってきたのである…






/2806ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ