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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 169 存在感と存在意義

 そして私と入江くんの二人は、律子が予約してくれた『歌舞伎座』近くの某有名ステーキ店で食事をする事となった。

 その律子のセレクトのステーキ店ならば、食後に山崎専務から誘われていると私が機転を利かしたウソのクラブへも徒歩で迎える事ができる場所でもあり、さすがは元『クラブヘーラー』のホステスであった彼女ならではの気が利いたセレクトといえ…
 そしてそのセレクトはつまりは、私の秘密の後継人である彼女からの、この入江部長を引き込めというゴーサインの意味でもあるのだ。

「あ、近いとはいえ、ハイヤーを使ってくださいね…
 そう山崎専務からは云われてますので…」

「あ、うん…わかった」
 私はそう応える際に、律子の目を見て…
 一緒に行かないのか?
 と、目で問い掛けをした。

「……わたしは、本日はこれで帰宅いたしますから…」
 と、その言葉と…
『ううん、大丈夫、わたしは行きません、お二人でどうぞ』
 という意味のある目の色を向けてきた。

「あ、うむ、わかった、じゃ、お疲れ様、また明日よろしく頼むよ」
 と、言葉で返し…
『今夜電話するよ…』
 という想いを込めての視線を律子に送る。

「はい、かしこまりました、お疲れ様でした、失礼します」
 すると、どうやらそんな私の想いと気持ちが伝わった言葉を返してきた。

 私自身もそうである様に、おそらく律子自身もさすがに連日、連夜、私と過ごすのをはばかったのであろう…

 確かに今となっては、私自身は、いや、もう既に、この心の中には律子という存在感と存在意義は揺るぎないモノとなっている、いや、愛していると自覚している、そしてもうゆかりという存在を超えてしまったのかもしれない…
 とも、この心の中で揺らぎ、囁いてきてもいた。

 あ、いや、それは…
 この約三日間を振り返っての想い、そして今日、さっきのゆかりと律子と私との三人の対峙の時間の無言の答えと結果とも思われる。

 もちろん佐々木ゆかりという女、オンナの存在も大切であるし、愛しているとも間違いなくいえるのだが…
 この松下律子という女、オンナの存在、いや存在感と存在意義が、遥かにゆかりを超えてしまったのであるのだ。

 ただ…
 そんな想いと感情の昂ぶりと揺らぎがそう今の私の心を波立たせ、騒つかせてくる。

 
 
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