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シャイニーストッキング
第22章 ほつれるストッキング 1 佐々木ゆかり
20 8月22日金曜日の朝
昨夜からの、割り切れない余韻―――
その重さを越前屋さんの明るさが、少し軽くしてくれ…
いつも通り、出勤した。
「おはようございます」
間借りしている準備室のドアを開ける。
「佐々木室長、おはようございます」
武石健太の、いつも通りの声…
何も変わらない、部屋の温度…
そう、今のわたしには、この仲間たちがいる…
そして、仕事があり…
わたしを必要としてくれている。
「失礼します、あの、佐々木部長ぉ…」
「え、あ、杉山くん、何?」
「あ、おはようございます、ちょっと朝イチで、例のマニュアルをチェックしてほしいんすけどぉ…」
「うん、今行くわ…」
大丈夫…
わたしは、必要とされている。
「あぁ、杉山さぁん、今夜、よろしくですぅ…」
「はい、越前屋さん、楽しみにしてるっす」
そう、今夜の『決起飲み会』には、コールセンター部の若手営業課員も参加する…
つまり…
皆と、繋がっている…
もう、独りではない。
そのはずなのに―――
「あ……」
空気が、ほんの一瞬、揺れ…
蒼井美冴さんが、出勤してきた。
「あ、美冴さん、おはようございます」
自然に、挨拶できた、はずなのに…
「……え、あ、ゆか、あ、佐々木室長……」
「………」
その瞬間…
確かに、逸らされた。
「お、おはよう…ございます……」
だが、すぐに戻り…
でも、繕われた、声音。
「………」
それは…
わたしを見た瞬間に生まれた、揺らぎ――
「……」
また、逸れた。
違和感――
「あ、美冴さん、おはようございます」
健太が、間に入る。
「あ、け、健太さん、おはよう…」
健太にも、わずかに逸れた…
おかしい、いつもと違う―――
「昨夜は、ゆっくりできましたか?」
「うん、おかげさまで、ゆっくり眠れたわ」
「じゃ、よかった…」
でも、なんか、変…
それとも、何かがあった?――
「さ、佐々木室長、お願いします」
「あ、うん…
じゃ、ゆかりさん、ちょっとコールセンター部へ顔出してきますね」
「はい、いってらっしゃい…」
振り返り、もう一度、見る。
「………」
たが、そこには、もう…
いつもの、美冴さんがいた―――
昨夜からの、割り切れない余韻―――
その重さを越前屋さんの明るさが、少し軽くしてくれ…
いつも通り、出勤した。
「おはようございます」
間借りしている準備室のドアを開ける。
「佐々木室長、おはようございます」
武石健太の、いつも通りの声…
何も変わらない、部屋の温度…
そう、今のわたしには、この仲間たちがいる…
そして、仕事があり…
わたしを必要としてくれている。
「失礼します、あの、佐々木部長ぉ…」
「え、あ、杉山くん、何?」
「あ、おはようございます、ちょっと朝イチで、例のマニュアルをチェックしてほしいんすけどぉ…」
「うん、今行くわ…」
大丈夫…
わたしは、必要とされている。
「あぁ、杉山さぁん、今夜、よろしくですぅ…」
「はい、越前屋さん、楽しみにしてるっす」
そう、今夜の『決起飲み会』には、コールセンター部の若手営業課員も参加する…
つまり…
皆と、繋がっている…
もう、独りではない。
そのはずなのに―――
「あ……」
空気が、ほんの一瞬、揺れ…
蒼井美冴さんが、出勤してきた。
「あ、美冴さん、おはようございます」
自然に、挨拶できた、はずなのに…
「……え、あ、ゆか、あ、佐々木室長……」
「………」
その瞬間…
確かに、逸らされた。
「お、おはよう…ございます……」
だが、すぐに戻り…
でも、繕われた、声音。
「………」
それは…
わたしを見た瞬間に生まれた、揺らぎ――
「……」
また、逸れた。
違和感――
「あ、美冴さん、おはようございます」
健太が、間に入る。
「あ、け、健太さん、おはよう…」
健太にも、わずかに逸れた…
おかしい、いつもと違う―――
「昨夜は、ゆっくりできましたか?」
「うん、おかげさまで、ゆっくり眠れたわ」
「じゃ、よかった…」
でも、なんか、変…
それとも、何かがあった?――
「さ、佐々木室長、お願いします」
「あ、うん…
じゃ、ゆかりさん、ちょっとコールセンター部へ顔出してきますね」
「はい、いってらっしゃい…」
振り返り、もう一度、見る。
「………」
たが、そこには、もう…
いつもの、美冴さんがいた―――

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