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シャイニーストッキング
第22章 ほつれるストッキング 1 佐々木ゆかり
22 蒼井美冴の朝
「あ、美冴さん、おはようございます」
準備室のドアを開けたら、いきなり、ゆかりさんがいた――
「……え、あ、ゆか、あ、佐々木室長……」
わたしは一瞬、呼吸が止まり…
目を、逸らしてしまう。
いや…
今朝から、昨夜の彼、大原浩一との余韻を必死に振り払いながら、化粧をし、身支度を整え…
満員の通勤電車に揺られ…
今朝一番の、この対面時の心の準備と、覚悟を想定してきたはずなのに――
ドアを開けた刹那の、この、いきなりの対面に…
そんな心の準備など、一気に吹き飛んでしまったのである。
「………」
そして、浮かぶのは…
ゆかりさんへの裏切りという、罪悪感――
「………」
だけど…
なぜか、ゆかりさんの目が、一瞬、揺らいだ。
「………」
その瞬間、わたしの中に、昨夜抱いた、欺瞞という想いが甦り…
フッと、心が軽くなり…
「お、おはよう…ございます……」
逸らした目を、戻し…
いや、それは、開き直り――
そして、必死に声を繕い、挨拶を返した。
罪悪感…
それは、昨夜、彼を前にして、さんざん悩み、苦しんだ。
そして、自分自身のこれからの為にと…
開き直った――
わたしはこの瞬間に、そう逡巡した、はず、だったのだが…
「あ、美冴さん、おはようございます」
突然の健太からの声に、また、再び心が揺れ…
「………」
一瞬、詰まり…
「あ、け、健太さん、おはよう…」
目を逸らして、しまった。
再び、濁った、欺瞞が甦り…
心が、大きく波立ち、揺らいでしまう。
「昨夜は、ゆっくりできましたか?」
「うん、おかげさまで、ゆっくり眠れたわ」
「じゃ、よかった…」
これも、罪悪感…
健太への、裏切り…
息が詰まる――
そして…
そんな、想いが、見透かされてしまいそうで…
とても、ゆかりさんを、見れない。
「失礼します、あの、佐々木部長ぉ…」
「え、あ、杉山くん、何?」
だけど…
「あ、おはようございます、ちょっと朝イチで、例のマニュアルを…………」
「うん、今行くわ…」
助け船の、明るい声が…
「あぁ、杉山さぁん、今夜、よろしくですぅ…」
「はい、越前屋さん、楽しみにしてるっす」
わたしは、この二人に、救われた――
「あ、美冴さん、おはようございます」
準備室のドアを開けたら、いきなり、ゆかりさんがいた――
「……え、あ、ゆか、あ、佐々木室長……」
わたしは一瞬、呼吸が止まり…
目を、逸らしてしまう。
いや…
今朝から、昨夜の彼、大原浩一との余韻を必死に振り払いながら、化粧をし、身支度を整え…
満員の通勤電車に揺られ…
今朝一番の、この対面時の心の準備と、覚悟を想定してきたはずなのに――
ドアを開けた刹那の、この、いきなりの対面に…
そんな心の準備など、一気に吹き飛んでしまったのである。
「………」
そして、浮かぶのは…
ゆかりさんへの裏切りという、罪悪感――
「………」
だけど…
なぜか、ゆかりさんの目が、一瞬、揺らいだ。
「………」
その瞬間、わたしの中に、昨夜抱いた、欺瞞という想いが甦り…
フッと、心が軽くなり…
「お、おはよう…ございます……」
逸らした目を、戻し…
いや、それは、開き直り――
そして、必死に声を繕い、挨拶を返した。
罪悪感…
それは、昨夜、彼を前にして、さんざん悩み、苦しんだ。
そして、自分自身のこれからの為にと…
開き直った――
わたしはこの瞬間に、そう逡巡した、はず、だったのだが…
「あ、美冴さん、おはようございます」
突然の健太からの声に、また、再び心が揺れ…
「………」
一瞬、詰まり…
「あ、け、健太さん、おはよう…」
目を逸らして、しまった。
再び、濁った、欺瞞が甦り…
心が、大きく波立ち、揺らいでしまう。
「昨夜は、ゆっくりできましたか?」
「うん、おかげさまで、ゆっくり眠れたわ」
「じゃ、よかった…」
これも、罪悪感…
健太への、裏切り…
息が詰まる――
そして…
そんな、想いが、見透かされてしまいそうで…
とても、ゆかりさんを、見れない。
「失礼します、あの、佐々木部長ぉ…」
「え、あ、杉山くん、何?」
だけど…
「あ、おはようございます、ちょっと朝イチで、例のマニュアルを…………」
「うん、今行くわ…」
助け船の、明るい声が…
「あぁ、杉山さぁん、今夜、よろしくですぅ…」
「はい、越前屋さん、楽しみにしてるっす」
わたしは、この二人に、救われた――

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