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シャイニーストッキング
第22章 ほつれるストッキング 1        佐々木ゆかり
 56 松下律子秘書(3)

 美人過ぎるとかは、分からないが…

 蒼井美冴のそのひと言は、正に…
『言い得て妙』といえた――

 わたしは、大学生時代に、何度となくそんな経験を繰り返してきた…
 特に極めつけは…
『律子を誘うとさぁ、彼氏が律子ばっかり見ててさぁ…』
 こんな言葉を、何度となく言われてきていた。

 だから気付くと、周りの女友達は消えていき…
 そんな時、たまたまスカウトされ、モデルになった経緯があったのだ。

「ゆかりさんもさぁ、大学時代から友達いない…って言ってたしぃ
 案外さぁ、松下さんもそうなんでしょう?」
 と、蒼井美冴が言ってきた。

「あ…いや…は、はい……」

「やっぱりねぇ」

「………」
 そんな彼女との会話を、杉山くんはポカンとした顔で聞いていた。

「ま、杉山くんには、分からないかぁ…」
 すると、彼女は鋭く突っ込む。

「あ…い、いや…」

「ほら、杉山くんもさぁ、向こうに戻ってさぁ、二次会の話しをしてきなさいよ」

「え、あ…」

「ほら、ゆかりさんも二次会行くってさぁ…
 それに残念だけど、松下さんは、わたしがこの後借りちゃうから」

「…え……」
 わたしは、そんな、彼女の言葉に驚きの声を漏らす。

「うん、わたしもね、ちょっと、松下さんに興味あるから、この後さぁ、二人でじっくりとお話ししたいかなぁってね…」
 彼女は、杉山くんとわたしを交互に見つめ、そう言ってくる。

「あ……」
 わたしは、そんな彼女の言葉に、なぜか…
 逆らえなかった。

 いや、違う…
 こんなわたしを見抜いた彼女に、興味が沸いてしまっていたのだ。

 それに…
「…でしょう、松下さんもさぁ、わたしとお話ししたいわよねぇ…」
 そう言ってくる彼女、蒼井美冴の目には…
 得も言えぬ強い光を宿していて――

 いや…
 わたしも、彼女と話しをしたい――

「ねぇ、色々とね…」
 
「あ、は、はい…」

 色々と…

 それは、彼、大原常務の事…

 佐々木ゆかりの事…

 そして…

『わたしも…ね…』

『知ってるのはわたしだけ…』

 もちろん、蒼井美冴さんの事も、話したい―――
 


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