この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第22章 ほつれるストッキング 1        佐々木ゆかり
 62 違和感…

 バタン――
 部屋のドアの閉まる金属音が…
 二人のスイッチを入れる、合図の音となった。

「んっ」
 強く、玄関横の壁へと押し付けられ…
 激しく、唇を吸われる。

「あ……」
 
 そして、もうひとつ…
 部屋の匂いが、恐かったのだ――

 その匂いとは…
 シャネル――
 松下秘書による、残り香のフレグランス。

 もしも、万が一…
 部屋のドアを開けた瞬間に、たとえ微かでも、そのシャネルの香りを感じた瞬間に…
 わたしは、一目散に彼の元を去ろうと決めていた。

 だが、ドアを開けた瞬間…
 無臭であった――
 いや、壁にこびりついている微かなタバコのヤニの香りしか、感じられなかった。

 どうやら、松下秘書の香りは、この部屋までは侵食してはいないみたい――

 だから、その瞬間、わたしの心の強ばりが、一気に緩み…
 彼に身を預け、唇を受け入れたのである。

「………ん、あ、こ、こう…い……ち……」

 わたしは、無意識に…
 そして、久しぶりに彼の名前を呟く。

 それは、心の楔を、抜いた証拠――

「ゆ、ゆかり……」
 舌先が、唇を割って入り…
 絡み、貪り、熱い想いを流し込んでくる。

「ん…ぁ…ぁ………」

 全身の力が、抜けていく…

 やっぱりわたしは……

「………」

 だが、もう一人のわたしが、斜め上から、自らを俯瞰して見てきたのだ――

 それは…

 この唇の…

 舌先の…

 カラダの固さの…

 腕の厚さの…

 抱かれ、愛されている感触が――

 あ、敦子とは…

 女同士とは…

 全然、違う……のだ、と。

 あ、え?…

 その違和感に、昂ぶりが、スーっと、醒めていく。

「あ…ふぅ…」
 そして無意識に、自ら、唇を外してしまった。
 
「え、あ、ん?」
 すると、彼が、そう、不思議そうな声を漏らし、わたしを見る。

「あ、い、いえ…ぁ…」
 
「…………」

「あ、い、いや、ほら、げ、玄関だし…」
 わたしは、咄嗟に誤魔化しの嘘を言う。

「あ、う、うん、そうだな…」

「うん、奥へ…ベッドへ、行きましょうよ…」
 そう囁き、ヒールを脱いだ。

「そうだよな…」

「もう、そうよ、ここでサれちゃうのかと思っちゃったわぁ…」
 彼の手を掴み、奥のベッドルームへと歩いていく。

 

/3072ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ