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シャイニーストッキング
第11章 絡まるストッキング5 和哉と健太

102 不惑
あっ…
そこに和哉が立っていた…
「ウチの母親と、ばあちゃんと、叔母さんなんすよ」
康ちゃんが軽い感じで彼に説明をする。
「あっ、こちら和哉さん、ここに入ってからずーっとお世話になってるんだ」
そう母親に紹介をした。
「あっ、康徳の母です、本当にいつもお世話になってるみたいでぇ…」
と、姉が立ち上がり、深々と頭を下げながらそう挨拶をする。
「い、いや、こちらこそです…
あ、僕は、お、奥山和哉です…」
和哉は、わたしにとって懐かしいフルネームを名乗りながら頭を下げた。
「あっ…」
和哉は頭を上げて、そしてスッとわたし達を見回し、次にわたしの姿を認識して絶句した…
次に顔を見てきて一瞬にして固まったのだ。
その和哉の目には
なんで?…
と、いう驚きと不惑の光が宿っていたのである。
そしてなんでわたしと康徳が一緒なのか?…
と、まるでそう問いただしたい様な顔をしてきた。
それはそうであろう、もちろんその驚きと不惑と疑問の思いは良くわかる…
まるで『狐につままれる』
とは、正にこんな表情なんだな、と、この時のわたしはそう思ってもいたのだ。
それに、わたし達が見つめ合ったのもほんの一瞬なのだが…
それはとても長く感じた。
「あっ、そうか…」
と、その時…
そんなわたしと和哉の一瞬の氷結を融かした康ちゃんの感嘆の声が聞こえたのである。
「あのぉ…和哉さんの言っていたきれいなお姉さん的な女性ってぇ
この美冴叔母さんの事だったんすかぁ…」
と、康ちゃんがそう和哉に言ったのである。
「あっ、ああ、う、うん…」
和哉は肯定とも否定とも、どちらとも取れる様な曖昧な呟きをしたのだ。
「えっ、きれいなお姉さん的なってぇ?…」
姉が不思議そうな声で訊いてくる。
「あっ、なんか、この前の夜に、和哉さんが、お釣りを渡しそびれちゃったみたいでぇ……で、それが…
綺麗なお姉さん的な…ってぇ…」
康ちゃんが、この前の突然の再会の夜のお会計時の経緯を和哉から訊いたのだ…
と、話しをしてきたのである。
「あっ、そ、そうなんです…」
と、和哉が慌ててフォローをしてきたのだ。
「あっ、お釣り20円あるんです…」
と、和哉はかなりの動揺の声を漏らしながら、レジへと向かって歩いて行った…
あっ…
そこに和哉が立っていた…
「ウチの母親と、ばあちゃんと、叔母さんなんすよ」
康ちゃんが軽い感じで彼に説明をする。
「あっ、こちら和哉さん、ここに入ってからずーっとお世話になってるんだ」
そう母親に紹介をした。
「あっ、康徳の母です、本当にいつもお世話になってるみたいでぇ…」
と、姉が立ち上がり、深々と頭を下げながらそう挨拶をする。
「い、いや、こちらこそです…
あ、僕は、お、奥山和哉です…」
和哉は、わたしにとって懐かしいフルネームを名乗りながら頭を下げた。
「あっ…」
和哉は頭を上げて、そしてスッとわたし達を見回し、次にわたしの姿を認識して絶句した…
次に顔を見てきて一瞬にして固まったのだ。
その和哉の目には
なんで?…
と、いう驚きと不惑の光が宿っていたのである。
そしてなんでわたしと康徳が一緒なのか?…
と、まるでそう問いただしたい様な顔をしてきた。
それはそうであろう、もちろんその驚きと不惑と疑問の思いは良くわかる…
まるで『狐につままれる』
とは、正にこんな表情なんだな、と、この時のわたしはそう思ってもいたのだ。
それに、わたし達が見つめ合ったのもほんの一瞬なのだが…
それはとても長く感じた。
「あっ、そうか…」
と、その時…
そんなわたしと和哉の一瞬の氷結を融かした康ちゃんの感嘆の声が聞こえたのである。
「あのぉ…和哉さんの言っていたきれいなお姉さん的な女性ってぇ
この美冴叔母さんの事だったんすかぁ…」
と、康ちゃんがそう和哉に言ったのである。
「あっ、ああ、う、うん…」
和哉は肯定とも否定とも、どちらとも取れる様な曖昧な呟きをしたのだ。
「えっ、きれいなお姉さん的なってぇ?…」
姉が不思議そうな声で訊いてくる。
「あっ、なんか、この前の夜に、和哉さんが、お釣りを渡しそびれちゃったみたいでぇ……で、それが…
綺麗なお姉さん的な…ってぇ…」
康ちゃんが、この前の突然の再会の夜のお会計時の経緯を和哉から訊いたのだ…
と、話しをしてきたのである。
「あっ、そ、そうなんです…」
と、和哉が慌ててフォローをしてきたのだ。
「あっ、お釣り20円あるんです…」
と、和哉はかなりの動揺の声を漏らしながら、レジへと向かって歩いて行った…

