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胡蝶の夢
第2章 月
わざと弛めて吊るした手首の鎖よりも、むしろ首輪が絞まるのか、目を白黒とさせ、破顏しています。
何故?
どうしてこんな事が?
一瞬にして私の頭がスパークします。
何が起こっているの?
居たたまれなくなって目を反らしたのに、その反らした視線の先にもまた別の女性が檻に入れられ、壁に大の字に磔にされていました。
こちらの女性は規則的に振動する太いバイブを股間に埋め込まれ、悶絶し続けていました。
「おおおおぁぁぁぁぁ……」
どんなに動いてもバイブが決して落ちないようにベルトの固定具で留められ、身を捩っています。
照り返す程に大腿をベチャベチャに濡らし、小刻みに脚を震わせながら。
「あうぅぅ……、うっ、くぁぁっ…」
淫らな咆哮は彼女の口から出るものだけではなく、四方から聞こえているものだとわかりました。
数ある牢のそれぞれに様々な拘束具・淫具を装着された女性が監禁されていたのです。
両脇に続く冷たい鉄格子が果てしなく見えました。
「何なの……?」
どういう事なのこれは?
片足を上げ、全身に縄が食い込む様にして縛りあげられた者。
手錠と目隠しをされ、涎を垂らしながら床に生えたディルドに自ら腰を振る者。
椅子に海老反りに括りつけられもがく者。
時に苦痛に歪み、時に恍惚としながら……。
彼女たちの狂気に塗れた姿に慄いた私は、気付けば夢中で走り出していました。
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