この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
社内の推しメン先輩は、なぜか私のことが好きらしい。
第2章 私は推しが好きすぎる
ひとつしかないベッドを2人で共有する───その生々しい表現が妙なリアリティを感じさせる。ラブホはビジネスホテルとは違い、ツイン部屋なんて当然ない。先輩とラブホに泊まるということは、つまりそういうことなんだ。
わかってはいた。いたけれど、明確にはちゃんと意識していなかったかもしれない。同じベッドで一緒に眠ることを、誤魔化すこともせず指摘してきた先輩にどんな思惑があったのか、私にはわからなかった。
意図的に不安を煽っているとは思いたくない。だって彼は『絶対に何もしない』と言ってくれたんだ。自らの発言を裏切るような人じゃないと信じたい。
……でも、人の気持ちに「絶対」なんてない。状況次第で「絶対」はあっけなく覆される。何もしないと宣告されたところで、場所がラブホという性質上、根拠のない口約束を信じる方がどうかしてる。
一緒にラブホへ入室した時点で「絶対」なんて無くなったも同然で、もし過ちが起こっても、言い訳なんて通用しない。言い逃れできない状況をあえて作り出したのは自分なのだから。飛んで火に入る夏の虫、というやつだ。
わかってはいた。いたけれど、明確にはちゃんと意識していなかったかもしれない。同じベッドで一緒に眠ることを、誤魔化すこともせず指摘してきた先輩にどんな思惑があったのか、私にはわからなかった。
意図的に不安を煽っているとは思いたくない。だって彼は『絶対に何もしない』と言ってくれたんだ。自らの発言を裏切るような人じゃないと信じたい。
……でも、人の気持ちに「絶対」なんてない。状況次第で「絶対」はあっけなく覆される。何もしないと宣告されたところで、場所がラブホという性質上、根拠のない口約束を信じる方がどうかしてる。
一緒にラブホへ入室した時点で「絶対」なんて無くなったも同然で、もし過ちが起こっても、言い訳なんて通用しない。言い逃れできない状況をあえて作り出したのは自分なのだから。飛んで火に入る夏の虫、というやつだ。