この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
社内の推しメン先輩は、なぜか私のことが好きらしい。
第3章 今更気付いてももう遅い
 周りは私の環境を恵まれていると言う。裕福な家庭に生まれ、タワマンに住み、欲しいものを与えられ、一般人が口にできないような高級食材を食べ、お小遣いも半端ない額なのだろうと勝手に決めつける。でも、それは違う。少なくとも私は真逆の生活を送っていたのだから。
 経済的にゆとりのある家庭ほど、子供にお小遣いを与えないし普通の生活を大事にしてる。そこが世間の認識とズレているところであって、私が苦悩している部分でもあった。
「ご両親は、帝王学に近い考えの持ち主かもね」
 遠くを眺めながら、先輩はゆったりと語り始めた。
「帝王学?」
「うん。今の日本には金銭教育がないでしょ。だから誰もお金の使い方を知らないし、そもそもお金は労働対価だと理解してない。テレビや書籍で見聞きした幻想を信じ込んで、お金に執着した人間が金銭価値を下げている。だから"誤解"も妬みも生まれた。"苦労もせずにお金を持っている"人間が羨ましいから」
「………」
「俺は妬まないよ」
「……え?」
 月明かりに照らされる公園に、さあ……と花びらが夜風に揺れる。乱れる髪を手で押さえながら、私は隣に立つ先輩を見上げた。
/60ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ