この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
それが運命の恋ならば
第4章 闖入者
「桃馬さん…!」
さすがに行き過ぎだと凪子は慌てて桃馬の袖を引く。
間宮は少しも気分を害した様子もなく、くすくすと笑い出した。
「君も凪子さんの熱烈な信奉者なのか。
…そりゃこんな凄い美人がお義姉さんなんて、気になるよね。
君、思春期真っ只中だもんね」
「うるせえなあ。余計なこと言うんじゃねえよ。
なんだよ、その上から目線はよ」
熱り立つ桃馬を宥めるように間宮は両手を広げて見せた。
「大丈夫。心配はいらないよ。
僕はただの家庭教師さ。
…大体、もし僕が危険な男だったら、わざわざ君のお兄さんが僕を凪子さんに近づけたりしないと思わないか?」
…だって…
それまでの人の良さげな表情はふっと消え去った。
そうして間宮はどこか謎めいた微笑みを、その眼元に浮かべた。
「…君のお兄さんは、誰よりも凪子さんを愛しているのだからね…」
さすがに行き過ぎだと凪子は慌てて桃馬の袖を引く。
間宮は少しも気分を害した様子もなく、くすくすと笑い出した。
「君も凪子さんの熱烈な信奉者なのか。
…そりゃこんな凄い美人がお義姉さんなんて、気になるよね。
君、思春期真っ只中だもんね」
「うるせえなあ。余計なこと言うんじゃねえよ。
なんだよ、その上から目線はよ」
熱り立つ桃馬を宥めるように間宮は両手を広げて見せた。
「大丈夫。心配はいらないよ。
僕はただの家庭教師さ。
…大体、もし僕が危険な男だったら、わざわざ君のお兄さんが僕を凪子さんに近づけたりしないと思わないか?」
…だって…
それまでの人の良さげな表情はふっと消え去った。
そうして間宮はどこか謎めいた微笑みを、その眼元に浮かべた。
「…君のお兄さんは、誰よりも凪子さんを愛しているのだからね…」