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それが運命の恋ならば
第4章 闖入者
「ああっ…!」
畳に華奢な白い両腕を押さえつけられ、のしかかられる。
「…やめてください…!間宮先生…!なにを…」
凪子は取り乱した。
いきなり、人が変わったかのような間宮が信じられなかった。
ひたすらに恐怖を覚えた。
「…今更、清楚な処女のような振りをなさらなくてもいいんですよ。
僕もすっかり騙されるところだった。
貴女があまりに美しく、あまりに清らかだったから…。
…まさか、貴女も…と。
けれど所詮貴女はあの先輩の奥様だ。
…先輩の悪しき嗜好や歪んだ性癖は百も承知のはず…でしょう?」
顎を捕らえられ、貌を近づけられる。
男の身体の重みと抗い切れぬ強さは、しなやかな獣じみていた。
それは底知れぬ恐ろしさの波となり、じわりじわりと凪子を追い詰める。
「わ、わかりません…!
…何を…何を仰っているのですか…?」
必死で口にした疑問に対し、間宮は再び冷ややかに笑った。
「まだ惚けるおつもりですか?
では、教えて差し上げましょう。
…一之瀬先輩は、昔から自分の恋人を僕に与えていらしたのですよ。
いや、与える…というより、僕と恋人が愛し合うさまを冷たく睥睨していた…と言ったらいいかな」
…実に悪趣味だったよ。あんたの旦那はさ。
下卑た口調に一変し、間宮は吐き捨てるように言い放ったのだ。
畳に華奢な白い両腕を押さえつけられ、のしかかられる。
「…やめてください…!間宮先生…!なにを…」
凪子は取り乱した。
いきなり、人が変わったかのような間宮が信じられなかった。
ひたすらに恐怖を覚えた。
「…今更、清楚な処女のような振りをなさらなくてもいいんですよ。
僕もすっかり騙されるところだった。
貴女があまりに美しく、あまりに清らかだったから…。
…まさか、貴女も…と。
けれど所詮貴女はあの先輩の奥様だ。
…先輩の悪しき嗜好や歪んだ性癖は百も承知のはず…でしょう?」
顎を捕らえられ、貌を近づけられる。
男の身体の重みと抗い切れぬ強さは、しなやかな獣じみていた。
それは底知れぬ恐ろしさの波となり、じわりじわりと凪子を追い詰める。
「わ、わかりません…!
…何を…何を仰っているのですか…?」
必死で口にした疑問に対し、間宮は再び冷ややかに笑った。
「まだ惚けるおつもりですか?
では、教えて差し上げましょう。
…一之瀬先輩は、昔から自分の恋人を僕に与えていらしたのですよ。
いや、与える…というより、僕と恋人が愛し合うさまを冷たく睥睨していた…と言ったらいいかな」
…実に悪趣味だったよ。あんたの旦那はさ。
下卑た口調に一変し、間宮は吐き捨てるように言い放ったのだ。