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それが運命の恋ならば
第6章 新たなる運命
「…兄貴、本当は凪子ちゃんのこと、好きなんじゃないかな…」
ぽつりと桃馬が呟いた。
「は?何言っとるんや。
あんたの兄さん、みんなの前ではっきりと言うたやないか。
凪子と結婚したんは復讐のためやって。
愛しちゃいないって。
だから、高遠さんが悪うないって分かったから凪子はもう用なしやて。
…凪子は利用されたんや。
今更好きもあるかいな」
大体…と雄大が憮然としたように続けた。
「俺は好きな女を傷つけるような言葉は、例えどんな理由があっても絶対に言わへん」
雄大は切なげに凪子を見遣り、ふいと視線を逸らした。
「そりゃそうなんだけどさ。
凪子ちゃんがいなくなってから、兄貴の様子が明らかにおかしいからさ」
桃馬がぶつぶつと口籠る。
「…まあねえ…。
男女のことは色々あるわよね。
ひとの心も色々よ。
理屈では簡単には推し量れないわ…。
ましてや二人は夫婦だったんだから…さ。
…だから、これからだって何があるか分からないわよ。
二人に運命の絆があって、それがもし愛で結ばれているのなら…凪子ちゃんとリーくんはきっとまた巡り会えるわ」
そう言って、ケンは凪子に優しく微笑んだのだ。
ぽつりと桃馬が呟いた。
「は?何言っとるんや。
あんたの兄さん、みんなの前ではっきりと言うたやないか。
凪子と結婚したんは復讐のためやって。
愛しちゃいないって。
だから、高遠さんが悪うないって分かったから凪子はもう用なしやて。
…凪子は利用されたんや。
今更好きもあるかいな」
大体…と雄大が憮然としたように続けた。
「俺は好きな女を傷つけるような言葉は、例えどんな理由があっても絶対に言わへん」
雄大は切なげに凪子を見遣り、ふいと視線を逸らした。
「そりゃそうなんだけどさ。
凪子ちゃんがいなくなってから、兄貴の様子が明らかにおかしいからさ」
桃馬がぶつぶつと口籠る。
「…まあねえ…。
男女のことは色々あるわよね。
ひとの心も色々よ。
理屈では簡単には推し量れないわ…。
ましてや二人は夫婦だったんだから…さ。
…だから、これからだって何があるか分からないわよ。
二人に運命の絆があって、それがもし愛で結ばれているのなら…凪子ちゃんとリーくんはきっとまた巡り会えるわ」
そう言って、ケンは凪子に優しく微笑んだのだ。