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それが運命の恋ならば
第7章 その薔薇の名前は
帰宅時間となり、運転手が迎えに来た。
暇乞いを告げようとする凪子に、千晴がさらりと言った。

「また遊びにいらっしゃい。
今度は温室をご案内しましょう。
珍しい熱帯植物や綺麗な花が咲いていますよ」

凪子は戸惑ったように、長い睫毛を瞬かせた。
「…でも…」
…結婚するつもりはないのに、これからも会うなんて…

凪子の心の内を読んだかのように、千晴は微笑んだ。

「結婚を前提にしなくても、お会いするくらい良いではありませんか」
…そして、不意に真顔になると、凪子をじっと見つめた。

「…私はまた凪子さんにお会いしたいのです」

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