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それが運命の恋ならば
第1章 出逢い
「…ん…っ…あ…ああ…ん…っ…」
優しく口唇を食まれ、ゆっくりと男の肉厚な舌が凪子の白く整った歯列を割る。

「…んんっ…は…あ…ん…」
初めての衝撃に、凪子は身を硬くした。
…他人の、男の熱い舌で、口内を弄られるその淫らな感触…その熱に。

震える舌を李人は熱情を込めて絡め、貪るように強く吸う。
傷つきやすいまだ青い果実のような口唇と口内を蹂躙し、凪子を翻弄する。

「…ん…っ…あ…ああ…ん…」
凪子の白く小さな貌を両手で包み込み、純白の褥に押し倒す。

「…ああ…っ…!」
男に覆い被さられ、その逞しい身体に組み敷かれる。
凪子は本能的な恐怖から思わず、身を守るように男の腕を押し返し、抗った。

「…わ、私…」
男との初めての性的な交わりへの畏怖が、まざまざと凪子を包み込んだのだ。

「…す、すみません…。
…わた…し…」
…やはり怖いのだ。
男と契り合うことが。
自分のすべてを男に曝け出し、与えることが。
初めての体験に、脚が…身体が、竦む思いなのだ。

小刻みに震える凪子を、李人は静かに見つめ、柔らかく微笑んだ。

「…謝らないでください。
私が性急すぎた…。
私こそ、すみません」
そう言って、改めて凪子を優しく抱きしめた。

まるで、父親や兄が慰めるように、凪子の髪を撫でる。
優しい手の温もりに、硬った身体の力が次第に抜けてゆく…。

「…今夜は、こうしてこのまま一緒に眠りましょう…」
男の逞しい腕が差し出され、凪子は赤ん坊のように大切に寝かされた。

「…で、でも…」
…このひととは夫婦になるのだ。
セックスはしなくてはならないのだ。
そんなことが許される筈がない。

凪子の心の声を読むかのように、李人は穏やかに答えた。

「…気にされなくていいのですよ。
明日は結婚式です。
正式に結ばれてから、愛し合いましょう。
急ぐことはない。
…だから、今夜は…安心してお寝みなさい…」
「…李人様…」
…額にキスを優しく落とされる。
子どもを甘やかすような優しい優しいキスだった。

李人の思い遣りと温かさに、涙が滲む。

瞳を潤ませたまま見上げると、李人が一瞬切なげに眉を寄せ、そのまま凪子を守るように抱き竦めた。

「…安心してお寝みなさい…」
白い耳朶にキスをされる。

…貴女を怖がらせるものは、何もない…。

その言葉は、甘く、鼓膜を振るわせた。






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