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それが運命の恋ならば
第10章 その薔薇の名前は 〜night rosegarden〜
「…いや…皺もあるし…そばかすだって…」
泣きそうに貌を背ける紫織を柔らかく封じ込め、両手で彼女の小さな貌を持ち上げる。

じっと見つめる千晴の美しい瞳が、やがて賞賛の色に輝いた。

「…なんて綺麗なんだ…。
皺もしみも何もないじゃないか…。
貴女は出会ったあの頃と、少しも変わらない…。
…いや、あの頃より更に美しく艶やかになっている…」

…それに…
と、まだ不安げな紫織に優しく告げる。

「…もし、貴女が年相応に年齢を重ねたとしても、僕はそんな貴女を愛おしく思うよ…。
だって僕は、貴女そのものに心酔しているんだから…」

紫織の潤んだ瞳から、透明な涙が溢れ出す。
「…千晴さん…」

その涙を優しく吸い取りながら、囁いた。
「…だから、貴女のすべてを見せて…。
…そして、貴女のすべてを僕にくれ…。
…今すぐに…」
男の熱い囁きは、紫織の身体と心を震わせ、昂らせた。

「…千晴さん…」

…キャミソールの細いストラップが、白くか細い肩から滑り落とされる…。
紫織には、もう抗う術は残されていなかった…。



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