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それが運命の恋ならば
第11章 ふたつの月
月見台に上ると、静かな潮風が優しく凪子の髪を撫でた。
…夜の湿度を含む潮の香りを胸いっぱいに吸い込む。
今宵は満月だ。
月見台からは、黄金色の美しい月が、闇色に近い藍色の海の上にさながら絵画のように見えるのだ。
その美しさに、暫し見惚れる。
…本当に、ここに帰ってきたのだわ…。
凪子はほっとして思わず微笑む。
凪子はこの月見台が何より好きだった。
ぼんやりとここから海を眺めているだけで、気持ちが凪いで落ち着いてくるのだった。
…その大好きな場所に、やっと帰って来られた…。
しみじみとした嬉しさが、泉のように湧き上がった。
…夜の湿度を含む潮の香りを胸いっぱいに吸い込む。
今宵は満月だ。
月見台からは、黄金色の美しい月が、闇色に近い藍色の海の上にさながら絵画のように見えるのだ。
その美しさに、暫し見惚れる。
…本当に、ここに帰ってきたのだわ…。
凪子はほっとして思わず微笑む。
凪子はこの月見台が何より好きだった。
ぼんやりとここから海を眺めているだけで、気持ちが凪いで落ち着いてくるのだった。
…その大好きな場所に、やっと帰って来られた…。
しみじみとした嬉しさが、泉のように湧き上がった。