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それが運命の恋ならば
第11章 ふたつの月
「ねえねえ!皆んなで李人さんと凪子ちゃんの歓迎パーティーしようよ!
二人は新婚さんなんでしょ?
そのお祝いも兼ねてさ!」
瑠璃子の一言で、急遽店は貸切になった。
澄佳の心尽くしの料理はどれも美味しかった。
豊かな房総の海の幸の数々は刺身盛り、なめろう、フライ、ムニエルと手品のように次々と運ばれて来て、またその美味しさは凪子を驚かせた。
李人は
「お祖母様の味をしっかり受け継いでいますね。
でも、現代風にアレンジも効いていて凄く美味しい。
…澄佳ちゃん、あの頃からお店を手伝っていて、偉いなあ…って思っていたんだよ」
と、懐かしげに語り、澄佳は嬉しそうに、少し恥ずかしそうに微笑んだ。
「ありがとう。李人くん。
でも、私なんてまだまだ修業中よ。
もっと美味しくて身体にも良い、皆んなに喜ばれるお料理を作りたい…て、日々研究中なの」
そんな妻を柊司は優しい見つめ、賞賛する。
「澄佳の料理は世界一だよ。
本当は君も料理も僕が独り占めしたいけれど、そんなことしたらバチが当たりそうだから我慢してる」
「…柊司さんたら…」
透き通るように白い肌を桜色に染める澄佳は、まるで初々しい少女のようだ。
子どもが産まれても尚も深く愛しあっている夫婦の様子が強く感じられた。
「ねね、このお魚とか鮑、全部涼ちゃんが釣ってきたんだよ。
すごいでしょ?
涼ちゃんは私の海賊の王子様なの」
臆面もなくノロケる瑠璃子を涼太はコツンと軽く小突く。
「馬鹿。意味わかんねえだろ。
海賊に王子がいるかよ」
「何よう。だって本当にそうなんだもん。
初めて会った時、あ!海賊がいる!て思って、それから、あ!私の王子様だ!て思ったんだもん」
きらきらとその愛らしい瞳を輝かせながら涼太を見る瑠璃子は、未だに恋する乙女のようだ。
二人は新婚さんなんでしょ?
そのお祝いも兼ねてさ!」
瑠璃子の一言で、急遽店は貸切になった。
澄佳の心尽くしの料理はどれも美味しかった。
豊かな房総の海の幸の数々は刺身盛り、なめろう、フライ、ムニエルと手品のように次々と運ばれて来て、またその美味しさは凪子を驚かせた。
李人は
「お祖母様の味をしっかり受け継いでいますね。
でも、現代風にアレンジも効いていて凄く美味しい。
…澄佳ちゃん、あの頃からお店を手伝っていて、偉いなあ…って思っていたんだよ」
と、懐かしげに語り、澄佳は嬉しそうに、少し恥ずかしそうに微笑んだ。
「ありがとう。李人くん。
でも、私なんてまだまだ修業中よ。
もっと美味しくて身体にも良い、皆んなに喜ばれるお料理を作りたい…て、日々研究中なの」
そんな妻を柊司は優しい見つめ、賞賛する。
「澄佳の料理は世界一だよ。
本当は君も料理も僕が独り占めしたいけれど、そんなことしたらバチが当たりそうだから我慢してる」
「…柊司さんたら…」
透き通るように白い肌を桜色に染める澄佳は、まるで初々しい少女のようだ。
子どもが産まれても尚も深く愛しあっている夫婦の様子が強く感じられた。
「ねね、このお魚とか鮑、全部涼ちゃんが釣ってきたんだよ。
すごいでしょ?
涼ちゃんは私の海賊の王子様なの」
臆面もなくノロケる瑠璃子を涼太はコツンと軽く小突く。
「馬鹿。意味わかんねえだろ。
海賊に王子がいるかよ」
「何よう。だって本当にそうなんだもん。
初めて会った時、あ!海賊がいる!て思って、それから、あ!私の王子様だ!て思ったんだもん」
きらきらとその愛らしい瞳を輝かせながら涼太を見る瑠璃子は、未だに恋する乙女のようだ。