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それが運命の恋ならば
第3章 愛と哀しみの夜明け
「ま、そうは言っても、どうしても我慢ならなくなったら俺に言ってよ。
俺が凪子ちゃんを守る!絶対に!」
桃馬の真っ直ぐな眼差しが凪子を眩しげに見つめていた。

…温かくて優しい…。
凪子はふと雄大を思い出した。
…桃馬さんは、雄ちゃんに似ているわ…。

「…はい…」
微かに微笑む。
…そう…。
とりあえずは、私はここにいるしかない。
ほかに行くところはないんだし…。

桃馬がほっとしたように笑った。
「良かったあ!やっと笑ってくれたね。
…あ〜あ。なんか安心したらハラへってきたな。
ねえ、凪子ちゃん。メシ食いに行かない?」
「メ、メシ?」
「凪子ちゃんもどうせなんも食べてないんだろ?」
「は、はい…」
…確かにそうだ。
用意されていた朝餉の膳は触れもしないで出てきてしまった。
気がつくと、もう正午過ぎなのだ。

「じゃあ決まり!
俺の行きつけのヤベェ店に案内するぜ!」
「や、やべえ店…て…あの…」
ぎょっとする凪子ににやりと笑ってみせると、ぐいと手を引き寄せた。

「ヤベェけどウマイ店。
心配いらないって」
そのまま凪子の手を握りしめ、大股で歩き出したのだ。
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